さとうあきこの活動・育児日記

akiko2ki.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

子ども子育て会議の傍聴から

子ども子育て会議の傍聴から_f0004698_13482724.jpg 第3回山形市子ども子育て会議が行われ、傍聴しました。山形市はこれに先立ち、民間立保育所連絡協議会、私立幼稚園協会、認可外施設や保育ママへの経過説明と意見交換を行っています。

◇本質的な議論なく
 来年度から移行する新制度は、これまでも保育関係者らの強い反対の中で、制度自体が揺れ動き、複雑な内容となっています。その上、給付される公定価格が決まっていないなど、まだ制度が固まっていないことも、事態をいっそう複雑なものとしています。
 現在、ニーズ調査を経てサービスの「量の見込み」が行われ、各種事業の基準案が示されている段階です。これに基づいて、6月議会には条例が提出され、その後支援事業計画が検討されます。
 子ども子育て会議では、公定価格の骨格や、ニーズ調査から計算された「量の見込み」、各種事業の基準について、資料の説明だけでかなりの時間が割かれ、議論の時間がとれないほどでした。また、委員からも「計画より条例が先行するとは思わなかった」との発言がありましたが、実施に向けた基準などばかり国から示され、内閣府のHPを見ても、乳幼児期の発達をどう保障すべきか、「保育」とは何か、などの本質的な議論の形跡はありません。

◇公定価格は5月に「仮単価」
 事業所への給付は、1号から3号の認定を受けた子どもに対して行われるようになります。(1号は教育標準時間(従来の幼稚園部分)。2号は3歳以上の要保育で標準時間と短時間に分かれる。3号は2歳以下の要保育で、同じく時間で分けられる)
 その金額を「公定価格」としていますが、まだ示されていません。5月に仮単価が示され、その後幼稚園や地域型保育施設では、運営形態を検討することになります。
 幼稚園では、新年度の入園募集をどうするか頭を悩ませており、保育ママからは、「現在5人の預かり人数が減ったとき、運営がどうなるか。補助員がいない場合、子どもの安全は守れない」と切実な声が上がりました。

◇認可、運営基準、上乗せするが…
 新制度では、幼稚園、保育園、認定子ども園、地域型保育(保育ママ、小規模保育A型B型C型、事業所内保育、居宅訪問型保育)の各種事業が行われることになっており、その基準が示され、今後6月議会で条例化されます。
 山形市では、子どもたちの安全に関わる部分や、自園調理の給食の部分、学童保育の開所時間などについて、国の基準に上乗せをしたものが示されました。
 しかし、もともとの国の基準に不安な部分が多々あり、特に小規模保育については、保育従事者の半分が保育士資格がなくてもいいB型や、自園調理に業務委託や連携施設の搬入を可としている部分、2階以上に保育室を設ける場合についての規定があるなど、子どもの安全を守れるのか不安があります。
 質のよい保育が淘汰され、利益の上がる業者が残るようなことにならないのか、新制度の実施を目前にして、あらためて疑問がわきます。ひきつづき、子どもをとりまくみなさんと連携して、子どもの育ちと親の就労を守る立場で全力をつくします。
by s-akiko01 | 2014-04-22 22:44 | 山形市の行政

2002年4月と2005年4月と2013年5月生まれの3人(ゆうかポン・こうくん・そうっち)の子育て中。山形市青田在住の日本共産党市議、佐藤あき子の日記。


by s-akiko01